何かとハードルの高い転職活動ですが、介護職に関しては売り手市場の状況にあります。なぜなら、介護業界は慢性的な人手不足の問題を抱えているからです。人手不足の背景には、長時間勤務や日勤と夜勤の変則のシフトをはじめ、給与や待遇に関する不満が挙げられており、介護職の離職は後を絶ちません。しかも、それに加えて、日本は高齢化社会がますます加速することは確実であり、現状でさえ介護職一人にかかる業務の負担も大きくなっています。したがって、業界では一人でも多くの介護職を確保したいという思いがあり、介護職の求人は売り手市場になっているのです。
このようなことから、現在多くの介護施設では介護福祉士等の有資格者の争奪戦になっています。ですから、介護系の資格を持っている人は、転職の際には優遇される傾向にあり、自分が求める条件の求人を選びやすくなっています。特に国家資格である介護福祉系の有資格者は、どこの施設でも喉から手が出るほど欲しているので、転職の際には引く手あまたとなっているようです。
ちなみに介護業界は、資格がないと働けないわけではないので、無資格や未経験の方も心配する必要はありません。前述したように、介護業界は人手不足の問題を抱えているので、就業後に介護職員初任者研修を受講し、介護のプロとして頑張る意欲を見せれば、チャンスは十分にあります。無資格や未経験からのスタートは、できる仕事の幅が狭く、給与面で満足できないかもしれませんが、資格を取得し、実務経験を積んで着実にステップアップをしていけば、給与もキャリアアップも叶えられるでしょう。